毎日のように使う電子メールも、電話のかけ方や手紙の書き方と同じように、
「読みにくくないか」「不快感を与えないか」といった気配りが欠かせません。
(A)宛先
相手の宛先を「アドレス帳」に登録してある場合は、相手にその登録名が表示されます。目上の人なのに、呼び捨てにして、不快に思われないように、アドレス帳の姓名の「名」の後に「さん」や「課長」などをつけましょう。
(B)CCとBCC
宛先と、CC=carbon copy、BCC=blind carbon copyも使いわけて下さい。CCは複数の送り先すべてに、送った全員のアドレスが表示されます。「返事は必要ないが、参考までに読んでほしい」というときに使います。BCCは複数の人に、他の送信先を見せずに同じ内容(転勤のあいさつなど)を送る場合に用います。BCCは、相手が「他の人も読んでいる」とは分からないので、「マナー違反」といわれることもあります。
(C)転送
他人のメールを無断で第三者に転送するのも考えものです。
(D)件名
意外にきちんとできていないのが、件名です。毎日100通以上のメールを受け取る人もいます。ぱっとみただけで、用件が伝わるための工夫が必要です。発信元を知らせたいときは、「学習会のお知らせ(パソボラ・中野)」というように、件名の中でカッコ書きで名乗りましょう。
(E)添付ファイル
添付ファイルは、むやみに送ってはいけません。相手がウイルスを恐れてファイルを開けないこともありますから、添付する場合は本文中にファイル内容(ファイル名、種類、サイズ等)を書くことをおすすめします。
ファイルのサイズは相手の環境を考えて、ブロードバンドでなければ100KBまでとする。
(F)本文の最初で名乗る
件名と並んで一番マナーが守られていないのが、「最初に相手の名前」と「本文の最初で名乗る」こと。最後まで読まないと、だれから来たのかわからないようでは失礼です。
(G)署名
署名は社内用、社外用、プライベート用など複数あると便利です。
ただし、自宅の電話番号などの個人情報は、やたらと書き込まない方が無難です。メールは封書と違って、完全な密封状態ではありません。だれかがのぞき見る可能性を忘れないでください。
(H)相手からのメールを引用する場合(返信には、必ずしも引用しなくてもよい)
返信メールなどで、相手からのメールを引用する場合もありますね。そのときは、まず自分の伝えたいことを先に書く方法が主流です。引用の間にコメントをはさむ形式は、読みにくいことがあります。
(I)送信前に
最後に、「送信前の読み返し」も大事です。感情的なメールを送ってしまっても取り消せません。「すみやかな返事」も大切です。短くてもいいので、メールを受け取ったという返信は出しましょう。
いずれも『自分がメールを受け取ったときにどう思うか』をもう一度考えれば、簡単なこと。
ちょっとした心遣いでメールの表情はがらりと変わります。
当然ながら、パソコンの正確な時刻設定と、ウイルス対策も忘れないでください。